カリウム製剤同士の換算について
ニプロさんのページによると、カリウム製剤同士の換算式はありません。
また、臨床でのデータも存在していないようです。
https://www.nipro-es-pharma.co.jp/product/di/qadetail.php?qano=50244
現在、流通の問題もあり、カリウム製剤に限らず医師の指定した医薬品は手に入らない可能性も高い状況がここ数年単位で続いていることかと思います。
憶測ですが、原材料やガス光熱費等の高騰、人件費も上げていくべきところを医薬品の公定価格である毎年薬価が下がり続ける限り、回復することはないのかもしれません。
存在する薬で代用することは続きそうです。
しかし、カリウム製剤は同じカリウムでも、同じ量を出せばいいわけではないです。
以下は先ほどのニプロさんのページから抜き出しました。
<参考> 各カリウム製剤によって、常用量(添付文書で規定している用法・用量/1日量;K+のmEq数)は異なっています。
これは各製剤の生体内利用率や組織移行性等の違いによるものと考えられます。
切り替える際の確定された換算式はありませんが、常用量対比から計算する方法があります。
常用量対比とは
常用量対比=それぞれの製剤の1日用量の上限同士を治療学的に等量と考え、比例計算するという考え方。
常用量対比で換算した用量を切替え時の目安の初回用量として、薬剤切替え後は、適切な期間内[処方医のご判断;例)概ね1~2週間]に血清カリウム濃度を測定し、用量調整をお願いします。
詳しくはニプロさんのページをご覧ください。
計算の簡略化したものが以下です。
間違えているかもしれませんので、しっかりニプロさんのページなどを元にmEq計算したほうがいいと思います。
なお、以下の式は製剤量から製剤量の計算です。
#1 a→b
a塩化カリウム徐放錠剤600mg X g(錠剤の力価をgに変換する)
↓
の場合
Y = 1/2.9 × 0.5 × 8 × X
つまり
Y = 40X/29
#2 c→b
cグルコン酸カリウム X g
↓
の場合
Y = 1/2.9 × 0.4 × 4 × X
つまり
Y = 16X/29
となります。
繰り返しますが、あくまで、ニプロさんのページの計算式を簡略化した結果で、合っているかも保証は一切致しません。
私の勉強のメモ書きです。
実際に使えるかは分かりません。
ご自身で添付文書等を含めご自身で計算してお確かめください。
また、ニプロさんのページに記載がある通り、臨床データもありません。
式として成立はしてない可能性が高いです。
実際に薬剤変更する際には血液検査は行ってください。
不適切と連絡がある場合にはページは削除いたします。