ぽぽろんの保険薬局薬剤師の勉強ブログ

ヒラのサラリーマン薬剤師のぽぽろんの個人的な勉強ブログです。

お薬手帳と電子お薬手帳の必要性とメリット・デメリットまとめ

こんにちは。ぽぽろんです。
今回はお薬手帳についての重要性についてお話したいと思います。
 

 

導入


お薬手帳とは、どの医療機関でいつ、どのような薬をもらったのか、どのくらいの期間を服用したのかを記録するものです。お薬手帳には、他にもアレルギー歴、副作用歴、既往歴などの情報を記載することができます。
これらの情報は医師、歯科医師が治療方針を決める際には大きな情報源になります。
 
そして、各医療機関で処方されたお薬の飲み合わせについて、お薬手帳を元に薬剤師が確認していきます。
 

お薬手帳のメリット


お薬手帳を持参することには、以下のようなメリットがあります。
 
【メリット1】安くなる
お薬手帳を6ヶ月以内に同一薬局に持参した場合に自己負担金額が数十円程度安くなります。(普段割合の応じて)
 
【メリット2】飲み合わせを確認できる
お薬手帳があれば、飲んでいるお薬すべてを正確に伝えることができ、他院や他薬局でもらっているものを確認できるため、飲み合わせの悪いお薬を誤って処方されてしまうリスクを減らすことができます。
 
【メリット3】他の病院へ受診した時に情報伝達がスムーズになる
お薬手帳を出すことで医師は患者が飲んでいる薬を正確に把握することができ、飲んでいるお薬と一緒に飲んでも問題ない薬を選ぶことができます。また、アレルギーや副作用などを考慮した処方を選択することができます。
 
【メリット4】災害時にすぐに対応できる
災害時には処方箋がなくてもお薬手帳をもとにお薬を受け取ることができるようにして対応します。お薬手帳は災害時の備えという側面からも普及が進んでいます。
 
以上がお薬手帳のメリットです。
もし、お薬手帳を持っていない方は、医療機関でお薬をもらう際に、お薬手帳の作成をおすすめします。
 
お薬手帳には、多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
 
 

お薬手帳のデメリット


お薬手帳のデメリットについてご紹介しましょう。
 
【デメリット1】お薬手帳を持ち歩くのが煩わしい
お薬手帳を持ち歩くことは、手間がかかると感じる方もいるかもしれません。また、お薬手帳が大学ノート形式で大きくてバッグに入らない、長年使って以前のお薬手帳に継ぎ足して使っている場合には重たくて持ち運びがしんどいといった問題もあります。
 
【デメリット2】お薬手帳を紛失したり、破損したりするリスクがある
お薬手帳を紛失してしまうと、過去のお薬の情報が失われてしまう恐れがあります。
また、破損したり汚れてしまうと情報が読み取れなくなってしまうため、新たにお薬手帳を作成する必要があります。
 
【デメリット3】お薬手帳に記録された情報が個人情報として漏洩する恐れがある
お薬手帳には、個人の医療情報が記載されているため、情報漏洩のリスクがあります。お薬手帳を無くしてしまった場合や、盗まれてしまった場合には、個人情報が流出する危険性があるため、注意が必要です。正直、大事に至るケースは思い浮かびませんが、個人情報という観点からは気をつけましょう。
 
【デメリット4】お薬手帳に記録できる情報に限界がある
お薬手帳には、医療情報以外には書き込めないため、例えば、写真や音声といった情報は記録できません。また、情報を記述するスペースが限られているため、必要な情報を書き込めない場合があるかもしれません。
 
以上がお薬手帳のデメリットです。しかし、これらのデメリットは、電子お薬手帳で解消することができるものもあります。
 
 
電子お薬手帳のメリット
 
【メリット1】お薬手帳を忘れることがない
電子お薬手帳は、スマートフォンに登録して持ち運ぶことができます。いつも持ち歩いているスマートフォンに登録するため、お薬手帳を忘れることがありません。
 
【メリット2】お薬手帳を紛失したり、破損したりする心配がない
 
電子お薬手帳にもデメリットがありますが、現代社会においてスマートフォンを使う機会が増えているため、お薬手帳の利用も増えています。
 
 
電子お薬手帳のデメリット
以下が電子お薬手帳のデメリットです。
 
【デメリット1】
スマートフォンを使えない状況ではそもそも利用できない
 
【デメリット2】
スマートフォンの操作がよくわからない場合は使えない。
 
【デメリット3】
利用しているアプリが薬局で非対応のことがあるため、全部の情報が記述されていないことがある。QRコードも種類があり、読めない場合もあります。
 
【デメリット4】
スマートフォンを預かることは現実的ではないため、見せてもらったものを書き写したりする関係で手書きで写し間違える可能性がある。
ワンタイムパスワードなどで薬局内のパソコン等で確認するには見るまでに時間がかかる、そもそも確認時にられないなど不便。
 
 
今後は、電子お薬手帳を利用する方が増えることが予想されます。
医療機関によっては、電子お薬手帳を導入しているところもあるため、利用してみると良いかもしれません。ただし、スマートフォンを持っていない方にとっては、お薬手帳は依然として必要不可欠なものとなります。お薬手帳は、大切に扱いましょう。
 
 

まとめ


持ち運ぶことがお薬手帳を持ち歩くことで、医師や薬剤師とのコミュニケーションがスムーズになり、適切な治療が受けられるようになります。
お薬手帳は、患者さん自身が持つものですが、医療者や社会全体にもメリットがあるものです。大切に保管し、必要な時には持ち歩くようにしましょう。皆さんも、お薬手帳を活用して、より安全な医療を受けるようにしましょう。
 
私のおすすめは紙のお薬手帳と電子のお薬手帳の二つを使うことです。